北村韻さん「データサイエンスで広がった研究の可能性」

電気通信大学情報理工学研究科博士後期課程(工学)に在学中。修士(工学)。トビタテ14期生としてアメリカで1年間研究留学。JST次世代研究者挑戦的研究プログラム研究員(2022)。日本学術振興会特別研究員(2023-)

「データアントレプレナーフェロープログラム(DEFP)」
文部科学省 科学技術人材育成費補助事業 データ関連人材育成プログラム(Doctoral program for Data-Related Innovation Expert: D-DRIVE)の採択を受けた データアントレプレナーコンソーシアム が開講する人材育成プログラムです。電気通信大学では、公益財団法人住友電工グループ社会貢献基金から大学講座寄付を受け、2015年度(平成27年度)より『データアントレプレナープログラム』(Data Entrepreneur Program: DEP)を開講しています。この取組みを包括的に発展させ、様々な分野の高いポテンシャルを持つ方に向けて、データサイエンスのトップレベル人材を育成します。

 

他大学から電気通信大学の修士課程に進学した当初はデータサイエンスどころかコードすらまともに書くことができませんでした。そんな私も研究を進めていくうちにデータをもっと上手く扱えるようになりたいという思いがあり、所属していた大学のデータサイエンスサークルでPythonの基礎からKaggleの入門まで少しずつ学んでいくうちに気が付けばデータサイエンスがとても楽しく感じられるようになっていました。

データアントレプレナーフェロープログラムの受講生になったきっかけは、サークルで顧問をされていたプログラムの特任教授でもある斉藤史朗先生から、より実践的な経験を沢山積むことができるから参加してみないかとのお誘いを頂いたのが始まりです。

プログラムの講義の内容は本当にどれも濃い内容で実践的であり、沢山の講師の方と企業の方々によって素晴らしい講義が組まれています。特にKaggle講義は毎週違ったタイプのコンペティションに短時間で挑戦するので少し大変ではありますが、Kaggle Grandmasterの講師の方から直々に技術を学べるので大変勉強になりました。その他の講義では、ある企業のデータをチームで解析し、予測モデルを作成し、最終的に解決策をまとめて発表する経験は、実社会のデータの扱い方やビジネス力を学ぶ上で非常に有益な機会になりました。

私の研究では現在、動物や人の実験で得られた筋電などのセンサデータを分析しており、膨大なデータを解析したり可視化するのにフェロープログラムで学んだことが大いに生かされています。また、今後は機械学習を用いて予測する課題に取り組んでいくことも考えています。データアントレプレナーフェロープログラムへの参加を通じて、より高度なデータサイエンス力を身につけ、研究活動で必要な課題設定能力であるビジネス力やデータ取得のためのソフトウェアシステムを構築するデータエンジニアリング力の3つの技術力を向上させることができたと感じています。